栄養士も兼ねている。
一週間の献立を考え、表が作られていた。
家族のメンバー表も同時に作り、おの
Neo skin lab 騙おのメンバー、それそれの日時に食事が必要か不必要かを1週間単位で表にし、
朝?昼?晩と、メニュー候補が考えられている。
人数が多いときは、パーティ形式のもの。
例えば、手巻き寿司、フォンデュ、餃子ティ???など。
突然のアルコール仲間のお誘いで、夕食をキャンセルするときは、逐一、詳しい報告が要りそうだ。
だれと、どこで、どんな店で、なにを、どうやって、どんな話題で、何時から何時まで???
あわわ???透明なスケジュール表を提出させられそうだ。
事前告示のない、なりゆきキャンセル、ドタキャンは、段取りや予定を乱し、きつく注意を受けそうだ。
さらに、教官は、保健婦も兼ねている。
行政の行っている無料や低額の健康診断を調べて並べ上げ、プリントアウトし、それを受けろと、迫ってくる。
老妻は、面倒くさい。
「いつ死んでもいいから、べつに受けなくてもいい」
そんなことを言ってみるが、だれよりも、臆病なくせに、人一倍、めんどくさがりなだけだ。
教官は、日に日に大きくなるお腹
好奇心とともに、日に日に、大きな指導力を発揮している。
ある日、これ以上、大きくなれないお腹が、MAXになって、桃太郎が、ぱかんと生まれたら、
とりあえずは、教官業務は、一時停止になる。
こんどは、桃太郎を含めた、さらに、よりいっそう、厳しい生活指導になるのだろうか???。
老妻は、戦々恐々としている。朝の女は、やさしい声だった。
「朝ですよ~」
老妻は、もうあまり競う気力もなく、
乱れっぱなし、目もしょぼしょぼ、肌もカサカサ。
身づくろいする意識もなく。
「はぁ~い」
こころの中で小さく返事し、暖かいダイニングキッチンに足を向ける。
首に小さなヨダレかけをかけてもらい、老いた夫とともに、テーブルの前に座らされる。
「さ、根菜類は、カラダにいいんですよ。
塩分は、控えめスープ、これを食べた後の腸の動きは活発になり、
1日のうち、排便にはベストのタイミングなので」
おすすめ、ミニ?レクチャー、説明つきで、薄味の根菜スープを口に運ぶ。
彼女は、真っ暗い中、早朝の朝食後も仮寝をせず、ずっと起きている。
なぜなら、今日はわたしの出勤日でもあるから。
夫を朝5時に見送った後、わたしも見送ろうとしている。